ゴールか?スタートか?
2012年07月12日 (木) | 編集 |
中学になると、部活動に時間を取られ、道場にもなかなか顔を出せない生徒が多くなってきます。生徒も、部活と道場の板挟みで大変です。

予め小学6年生までに黒帯を取って、中学になったら部活に入るので空手を辞めると考えている生徒も多いと思います。

もちろん、私は空手を辞めるということはその生徒と会えなくなることなので、空手は長く続けてほしいのですが、やはり生徒の人生ですから「辞めるな」なんてことは言えません。

中学の部活もそうですが、高校で空手をやるかやらないか?大学で空手をやるかやらないか?社会人になって空手を続けるか?
日本のシステムだと辞めるきっかけが多すぎるような気がします。

海外は、それほどでもないんです。まず、空手の特待生として進学するというケースが海外ではほとんどありません。学校の部活動として空手を行っているところもありません。
だから、高校になっても大学になっても、空手をやりに道場に通うのです。
部活を週7日、時には夜遅くまで練習をするのは、私は日本以外には聞いたことがありません。


その代り、進学は学力がすべてですから、海外の学生は勉強をしっかりとやります。「勉強はダメだから、高校も大学も空手で行きなさい」なんて言われるのは日本くらいです。

このシステムの違いから、日本では黒帯を取った時に、一つの区切りとして辞める生徒が多いのではないかと思います。
海外は、黒帯を取った時から空手家としての人生が始まると捉える人が多いのです。ようやく、帯が黒になって一人前の空手家の仲間入りをしたと考え、今まで以上に空手家であることを自覚して努力する人が多いと感じます。

だから、空手を社会人になるまで続ける人が圧倒的に多いですね。

黒帯をゴールと考えるか?スタートと考えるか?これって、違いが大きいと思いますよ。


また、全少・全中を目標に頑張ってきて、出場の夢を果たした途端に、やる気が失せる生徒もいます。逆に出場を決めたら、今度は一段上のレベルでの優勝を目指してさらに頑張る生徒もいます。

空手に限らず、何か環境の変化やきっかけがあるごとに、次の目標に向かってさらに頑張る生徒と、環境が変化するとそのつどやる気をなくしてしまう生徒では、これからの長い人生を考えた場合、ものすごい差となって現れると思います。

ゴールの設定は大切なことです。ゴールがなければどこまで走り続ければ良いか分かりません。でも、ゴールをした後に次のスタートを始めることができるか、そこで終わってしまうかの違いは大きいものです。

でも、これは必ずしも休むなということではありません。充電期間は人生では重要です。息抜きがなければどこかで行き詰ってしまいます。充電したら次の目標に向かってまた突っ走れば良いと思います。


最後に、海外のある支部で段を取った生徒に対する授与式で、その国の師範がおっしゃった言葉を書きましょう。彼は英語で言いましたが、日本語で書きます。

「黒帯になるまでは、どれだけ自分が空手を覚えたか、どれだけ知っているかを考えなさい。覚えれば覚えるほど、知れば知るほど黒帯に近づきます。」

「しかし、黒帯を取ってからの道は、どれだけ自分は空手を知らないか?やればやるほど分からないことが多いということを自覚します。ある疑問が解決するとそれ以上の疑問が湧いてくる。それを解決しても次の疑問が湧いてくる。永久にその繰り返しです。だから、人間として成長できるのです。」



こういう考え方が出来れば、空手を一生涯続けていくことができるかもしれません。
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