勝因は防御力
2014年08月15日 (金) | 編集 |
少し時間が空いたので、先日のインターハイ団体組手の内容を私なりに分析してみようと思います。データから勝因敗因を分析すると、面白いことがわかります。勝ったチームは必ず勝つ要因があり、負けたチームも必ず負けた要因があるということです。

ここに挙げるのは、上位4チームのみとしますが、途中で負けたチームにも同じような傾向があると思います。ただ、緒戦のうちはまだエンジン全開とはいかず、実力差も大きいので、データとしてはあまり参考にならないかもしれませんね。

男子団体組手
 さて、男子組手の上位4校は、御殿場西、日本航空、浪速、京西でした。これらのチームは全校5試合ずつ行いました。簡単にまとめたデータは下記のとおりです。

     総試合数  勝敗分 得点(平均) 失点(平均) 平均得失点差
御西   20     14/3/3  58 (2,9)    24 (1,2)    1,7
航空   22     13/5/4  64 (2,9)    41 (1,9)    1,0
浪速   23     14/4/5  55 (2,4)    30 (1,3)    1,1
京西   22     13/5/4  81 (3,7)    37 (1,7)    2,0

 数字的には、決して御殿場西が突出しているわけではありません。これを観て、御殿場西が何で優勝したのか分かる人はいるでしょうかね?
 でも、私は「やっぱりな」と思いました。それは、平均失点です。1試合当たり失点が1,2という数字は凄い数字ですよ!ほとんど2点以上取られていないのですから。 数字から見ると、浪速が御殿場西と数字的に同じ傾向にあるのが分かります。ただ、緒戦から得点が少ないのが逆に気になりました。京都西は得失点を見ると、ほぼ全員が絶好調であったことがわかります。日本航空は、失点が多すぎたのが残念です。
 試合巧者という点では、御殿場西と浪速であったと言えるでしょう。

女子団体組手
 女子のデータが男子以上に面白かったですね。まさに監督の手腕で優勝を勝ち取ったことが如実にわかります。上位4校は、御殿場西、拓大紅陵、花咲徳栄、九州学院でした。なぜ、九州学院が台風の目となったのか?これも数字から読めるのは監督の手腕が影響していたということです。

     総試合数  勝敗分 得点(平均) 失点(平均) 平均得失点差
御西   24     11/6/7  44 (1,8)    33 (1,4)    0,4
紅陵   24     13/5/6  53 (2,2)    25 (1,4)    0,8
九学   24     14/4/6  44 (1,8)    12 (0,5)    1,3
徳栄   24     12/5/7  76 (3,2)    40 (1,7)    1,5

 注目すべき数字は、九州学院の失点が僅かに12点だったということです。これだけ守れれば、台風の目になったのも納得がいきます。そして、優勝した御殿場西の平均得失点差がなんと0,4しかありません。どこかで1ポイントでも取られていたら緒戦で負けていたかもしれないのです。選手たちが守って守って守り切っての優勝という感じでした。
 女子組手は、これら4校以外の試合もほとんどが大将戦までもつれています。男子の試合総数の4校平均が21,75に対し、女子は24です。つまり、女子の方が実力が拮抗している試合が多かったということです。

 それにしても、得失点差が0,4って、監督は紙一重の試合ばかりしていたわけです。心臓に悪いですね。この4校を比較しても、団体戦での出場選手の勝利数はたった11で御殿場西がダントツで最低です。つまり、勝率が半分以下と、もっとも勝っていないチームが優勝したと言えます。
 御殿場西は、2回戦の対敬愛で、得点6、失点6で代表戦で薄氷の勝利を得ています。準決勝の対徳栄では、得点9に対し失点は10です。どれだけ効率良く勝ち上がってきたかこれだけでも分かるでしょう。
 その点では、花咲徳栄も監督の手腕が大きかったと言えます。勝率が丁度5割です。

 でも、実は数字ほど御殿場西は苦戦してはいなかったのです。
 理由は御殿場西の大将がしっかりしていたから、監督・選手からすれば、「大将まで回せば何とかなる」と思って信頼していたはずです。 特に、最終日は大将が全試合素晴らしい活躍をしての優勝です。
 監督が予め大将戦までの戦いを想定し、オーダーを組んでいたのは明白でした。

 もう一つ、大きな勝因がありました。それは負け方を選手全員が知っているという点です。御西は団体組手で全部で6敗しましたが、6敗のうち4敗までが1ポイント差の僅差で負けています。残り2試合のうち1試合も2ポイント差です。
 ここから分かることは、監督の勝利の方程式が完全に機能していたということです。チームの柱を男女ともにしっかりと作り、他の選手がしっかりと自分の役割をやり遂げたということです。

総括
なぜ御殿場西が守り勝って男女ともに優勝できたのか?試合を観ていると、御殿場西だけが徹底していたことがあります。それはここでは書けません。細矢監督の企業秘密をばらすことになりますから。
 でも、私は試合中に「御殿場西の生徒だけが徹底していたな」と感じました。ヒントだけを書くと 「自分の空手をすると同時に相手には空手をさせない」これを徹底して選手が実践していたのです。

 私は、常々8-0の勝ちよりも1-0で勝つのが最高の勝利だと書いています。その意味では、今年の御殿場西の選手たちは最高の勝ち方をしたのではないかと思いました。気持ちだけではなく頭でも勝っていたということでしょう。

 ですから、本当の勝因は、得点にあるのではなく失点にある。勝者と同時に敗者にも勝因があるということです。細かな勝負の綾は他に1000くらいありますが、とりあえずこんな感じで分析をすると、なぜ勝ったのか?なぜ負けたのかが分かるのではないでしょうか?
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