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 身体操作あれこれ
2012年06月29日 (金) | 編集 |
今回は、私が海外で生活していた頃の話です。フランスに語学研修で3か月間滞在し、時間があると市内の道場を訪問し、稽古をさせていただいていました。

ある道場に行った時のことです。フランス人の先生が「形はともかく、組手を日本人に教わると勝てなくなる。」と言われました。最初は何のことを言っているのかわからず、私はそれを流してしまいました。相手も無駄だと思ったのか、話題を変えてしまいました。

その答えがわかったのは、アフリカに住んで1年ほどたった頃でしょうか? アフリカ人は、ご存じのように手足が長く、突きも蹴りも極め際でビヨ~ンと伸びてきます。リズムも、技の軌道も、タイミングも、日本人のそれとは明らかに違います。

例えば、日本人は空手の突きも、野球の投球フォームも、ボクシングのパンチも、腰を使うように指導されます。対して、欧米では投球フォームは背筋を使い、パンチは肩をぶつけるような感じで出すように言われる場合があります。

私がプロボクサーの頃は、トレーナーに「ストレートパンチは、キン〇マを挟むように打て」と言われていました。おそらく、アフリカ人にこれをアドバイスしても果たしてピンと来るかどうかわかりません。

やはり、民族によって身体の使い方は同じではなく、指導する場合は多少の「遊び」が必要であり、そこを金太郎飴の如く日本の常識で100%指導してしまっては、確かに外国人は潰されてしまうなと思いました。

腰の使い方でもそうですが、日本人は、軸の意識が世界で最も強い民族だと思います。ですから、軸を中心に回転するので動きの特徴としては、二次元的と言えるのではないでしょうか?

対して世界の多くの民族は、骨盤をのように、三次元的に動かすことが自然となっています。せっかく三次元的に使うことのできる骨盤を、無理やり二次元的に強要してしまっては、民族の特徴を殺いでしまう結果になるのではないでしょうか?

この典型が蹴りです。おそらく、日本人選手は世界で最も股を割ることができるのですが、蹴りが得意な選手が少ないのです。対して、外国人選手は股割をすると恐ろしく硬いのですが、蹴りを自然に出すことができる。
これは、明らかに骨盤の操作に優れているからです。骨盤をのように使うことができると、蹴る方向に骨盤を引き揚げ、骨盤で足を飛ばすことができるのです。


また、これは賛否両論あると思いますが、日本に住んでいると日本人の身体操作が当たり前であり、海外の人間の身体操作が理解できません。人種のるつぼの海外で生活していると、各民族の身体操作を抵抗なく受け入れることができるようになります。

極論をいえば、海外の審判から見た日本人選手の突きは、腰を使ってはいるが、上半身の使い方(特に胸の意識)が足りないので、弱いと捉えられがちです。
一方、日本人の身体操作しか知らない審判がヨーロパ選手の形を観ると、随分と力んでいると感じるのではないでしょうか?しかし、実際には彼らの側から言わせてもらえば、日本人が思っているほど彼らは力んでいないのです。

私も、日本に住んで日本人の生徒だけを教えていたら絶対にわからなかったでしょう。運の良いことに、初めて海外で本格的に暮らしたのがアフリカの某国で、私以外はほとんどアフリカ人で、一部フランス人がいたという特殊な環境で指導できたことが、今の指導に大きく役立っています。

その後、東南アジアに9年間住み、やはり同じアジア人であるのに身体操作が大きく異なる中で、ナショナルコーチを生業としたこと。その間世界30か国以上を訪問し、空手の指導を行ったことで、日本にいたのでは絶対に理解できなかったであろう感覚が私の身体に宿ったのです。



最初にJKFanに連載を持った時に書きましたが、ノコギリを引いて切るのは、世界でも日本以外にはほとんどありません。カンナも世界のほとんどの民族は、押して削ります。
日本人が、ノコギリを押して切ったら、果たしてきれいに木材が切れるかどうか?
腕の良い大工に海外のカンナを使わせたら、はたして滑らかに削ることができるでしょうか?


最近は、生活習慣の変化やメディアの影響で急速に海外との壁が無くなりつつあります。ですから、日本人の中でも海外の身体操作に近い選手が少なからず出てくるようになりました。
しかし、指導方法が純日本人的なままならば、それらの選手たちは国内にいる限り、芽が潰されてしまいます。

とうことで、私が提唱したいのは、空手のスタイルも早急にグローバル化し、日本人選手が子供の頃から世界に出て、同時に海外の指導者が一人でも多く日本に来て、どんなタイプの選手でも自分に最も適した指導を受けることができるような環境を作ってあげたいということです。
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