演技も大切
2014年01月18日 (土) | 編集 |
形や組手の競技で、過度な演技をするのは好ましいことではありません。ただし、私は特定の選手に対し、

「大げさに演技をしろ!」

ということがあります。


形で、上手だけれど技がそれほど強いわけではなく気合も普通という選手が多い、というよりも通常はこんな選手の方が多いのではないでしょうか。

その種の選手を観察していると、やる気もほどほど、表現力もほどです。100%の力を出せといっても、自分なりにはやっているのでしょうが、他人から見れば頑張っていないのと同じです。

そんな時は、

「バランスを崩して転んでも良いから、脇が空いても良いから、軸がぶれても良いから、とにかく般若のような形相で、気合も胃袋が喉から出るくらい大きな気合いで、100%の力を出してやってみなさい。」

と言いますが、それができれば最初からやっているんですよね。


昨日の練習で、無表情で普通に形をやっている生徒に、

「自分が考えられる限りの怖い顔を大げさにやってみなさい。」

と言ったのですが、普通に目がきっとなっただけで、顔の筋肉がほとんど動きません。

演技をしても審判にはばれてしまいますが、無表情のために損をしている選手は、そうであっても一度大げさに表現した方が良いと思います。

「どうしても勝ちたいんです!」

という意思を身体中で表現すれば、審判の心は少しは動きます。

「できれば勝ちたいです。」

と80%程度の力で形をやっても、他人の心は動きません。


組手でも同じです。例え自分の技が入ったと思っても、旗を上げるのは他人である審判です。審判の心が動くから手が動くのです。
ですから、形でも組手でも、審判の心を動かすような気持ちが一番大切です。


80%でやっても他人の心は動きません。90%でも動くことはないでしょう。練習の時から100%の心がけをしておかないと本番で100%を発揮することはできないと思います。


私は、若い時に海外でコマーシャルタレントをしていました。CMで日本人役がほしい場合は、日本人として登録している中から、それに見合う人間を探してオーディションをします。

たった30秒のCMでも、役が決まったら数日のワークショップで顔作り、役作りを行い、何十回も1シーンを取り直します。

私などは、素人でしたが、時折プロの役者さんと共演する事がありましたが、直前まで談笑していたのに、カチンコが鳴ると、一瞬で役になりきる見事さに驚いたものです。

瞬間で場に入ることができるだけのスキルを役者さんたちは当たり前のように身に付けているわけです。


私は、自分の生徒たちを見ていて、

「演技の勉強をしたら、この子たちの空手の成績はどこまで上がっていくだろうか?」

と常々思ってしまいます。


例えば、最近のおしめは性能が格段に良くなり不快感がない。だから、乳児の時から大きな声で泣く必要がない。友達と取っ組み合いの喧嘩もしたことがないので、相手を睨んだりしたことがない。

こんな環境の変化が、子供たちをますます無表情にしているのかもしれません。


また、日本人は海外の人と比べても、顔の筋肉を動かす習慣がない分、表情が分かりません。その分、表現力が乏しい傾向にあります。

当道場の保護者には、その道のプロにいらっしゃるので、演技の指導もしてもらおうかなと考えています。


スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック