勝つも負けるも紙一重
2013年08月19日 (月) | 編集 |
8月16~18日まで全中に審判で参加してきました。今回の全中は長野県連のご尽力のおかげで過去と比べても最上位に位置するのではないかと思うほどの運営でした。関係者の皆様、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

さて、最近の全中は、形も組手も技術的に著しい進歩を見せています。
私も審判をやっていて、一瞬たりとも気が抜けないような技の攻防でした。

毎回全少・はまなす杯・全中を観ていると、今回上位に入った選手たちの中で小さい頃から常に勝ちっぱなしだった選手など極々一部であり、大多数は勝って喜んだ時もあれば負けて泣いた時もあり、その中でも諦めずに頑張り続けてきた結果、今回の好成績を得られたものだと思います。

審判をやっていると、「ただ頑張ろう」と思ってコートに入る選手と、「絶対に優勝するんだ!」と決意してコートに入る選手の差は、想像以上に大きいものだと実感します。

素質や体力は、1回戦敗退の選手と優勝した選手の差はほとんどないと思います。選手の素質などは、全選手紙一重です。ということは、誰にでも優勝する可能性はあるということです。
でも、普段の練習態度や、生活習慣、大会に臨む決意は、天と地くらいの差があるのではないでしょうか?

負けた選手でも、ただ頑張ろうとして負けたのと、「絶対勝つ!絶対優勝する!」と決意して負けた場合ではその後の成績は雲泥の差が出ます。


でも、勝つ選手になるには、絶対的な固い意思は必要ですが、もうひとつ必要な要素があります。


私は、ここで選手が育つも育たないも、家庭環境が大きいと何度となく言ってきました。もちろん、道場の指導、学校環境も大きな要素を占めています。
でも、子供が接している時間は、道場や学校の先生よりも親との時間の方がはるかに多いのですし、生まれてからずっと同じ家で暮らしてきたのですから、親の影響が一番大きいのが当然です。

道場主や指導員の方針を親がサポートしてくれれば子供は伸びますが、親が家で反対意見を言えば、子供は先生を信用しなくなります。


当道場は、先日の全少に多くの生徒が応援にかけつけてくれました。今回の全中にも、埼玉からだけでなく愛知からも応援にかけつけてくれました。
本当にありがたい事です。子供を育てたければこうして他人のことを応援出来る子に育てることが、空手だけでなく社会に出てからも十分に役に立つはずです。
だから、わざわざ他県に他人の応援に来ることは、費用が掛かりますけど子供の教育的効果は絶大だと思うのです。


ただ、応援の態度もまちまちでした。拳サポーターを持ってきて出場選手の練習相手になってくれていた生徒がいました。
かたや、観客席でゲームをしていた生徒もいました。親は基本的には指導は先生に任せていただきたいのですが、やはりこういう空手の会場にゲームを持ってきて数名で固まって遊んでいるところを見つけたら叱っていただきたいと思います。

このような子たちは悪いと思っていないから固まって遊ぶのです。叱ってあげれば悪いと理解します。


私は、終日アリーナにいて、応援席の様子をまったく見ていませんでした。ただ、決勝戦の時に、当道場の保護者・生徒を見たら、数人が終始下を向いていました。ゲームをやってるか寝ているなと思いました。

ここで、勝てる選手といつも惜しいところで負ける選手がハッキリと別れるのです。試合を観ている生徒は、感想を聞くとちゃんと答えることができます。考える、感じる習慣がついているからです。
感想を言えない生徒がいます。いつも考えない、感じないから言えないのです。試合を観ていないから尚更です。

「なぜ、うちの子ばかり先生は叱るのですか?」

と訊く前に、他の子とこういう普段の態度を比較してください。叱られる理由がよく分かると思います。

一日中、目を皿のようにして試合を観ろとは言いません。時にはウトウトすることもあるでしょう。でも、肝心な時はしっかりできる、つまりメリハリのある生徒は空手も上達します。肝心なところでいつも叱られる生徒は、けじめがつけられないためにいつまでも試合でポカを繰り返します。

悪い子だから叱っているのではありません。生徒に悪い子など一人もいません。みんな良い子です。でも、だらしない子はいます。そのだらしないところを叱るんです。

私生活がだらしないから、試合でもポカをする。それを技術でカバーすることはできません。技術に何の進歩もなくても、私生活を律するだけで勝率は格段に上がります。

私も同じ親です。ですから、これは指導者として言っているのではなく、同じ親として言っているつもりです。
子は親の鑑です。子供の表情と親の表情は本当に似ています。子供が指導者の小言をうるさそうに聞いている場合、親が同じ表情で話を聞いています。


家で全く緊張感がない選手は、本番で極度に緊張してしまいます。だから、親は子供に義務を課すべきなのです。掃除・食器洗い・犬の散歩等、なんでもいいから家で仕事をさせてください。
高学年になれば、朝はいちいち起こさないでください。自分でアラームをかけて起きればいいのです。

試合の用意は自分でさせてください。親が何でもかんでもやらないでください。何から何まで親がやるから、子供が試合に向けて心の準備ができないのです。


今から、勝つ選手になりたい。今後も勝ち続けたいと思うのであれば、自分を律すること。つまり、自立ではなく自律が必要ではないかと考えながら、全中の試合を裁いていました。
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