形のイメージ力が組手の役に立つ
2012年06月21日 (木) | 編集 |
形が組手に役立つと書けば、ほとんどの人は納得できるでしょうが、それでは多くの人が当たり前のように言っていることで、私が改めて書く必要はありません。

今回のテーマは、形そのものではなく、「形のイメージ力」です。



今から書く形の効果を果たして何人の人が理解し納得できるでしょうか?
そして信じてくれるでしょうか?

私は、よく形でゲームをします。最初は左右対象に動くことから始め、最終挙動から始めて第一挙動で終わる、いわゆる逆再生の形。
昨日行ったのは、すべて反対に回る形でした。形の技と演武線はすべて同じですが、例えば左に90度回るときは背中から270度回るという具合にするので、ほとんど回転の連続です。

正面に進む時は、360度回転しなければなりません。

この練習の目的は、まず回転することで軸足をしっかりと作る事です。バランス感覚が良くないと、敏速に動くことができません。
また、回転することで運足と技の極めのタイミングが把握でき、結果として技が重くなるという効果も期待できます。
さらに回転することで目付も需要になり、空手に必要な多くの要素を学ぶことができます。

しかし何よりも、動く前にこの動作を覚える段階で、頭でイメージできる人間とできない人間では雲泥の開きがでてしまいます。イメージ力に長けている人はすぐにできるようになりますが、イメージできない人は何度やっても覚えることができません。


イメージできる人もできない人も、最初は太極初段程度の簡単な形から始めると良いのですが、慣れてくれば上級の形でもできるようになります。



さて、ここからが本題です。このような形での遊びがなぜ、組手の練習につながるのかということです。

答えは、自分の動作を頭でイメージしながら行うことで、空間を俯瞰で捉えることができるようになるのです。
先日も俯瞰に関することをサラッと書きましたが、私はなぜこれを重視するのかというと、この能力が発達すると組手での位置取りがうまくできるようになるのです。

相手と自分の間を俯瞰で捉えることにより、今の間合いがどちらに有利か?どうすれば自分に有利なポジショニングがとれるか?どこをどう攻めればポイントが取れるか?等、感覚でわかるのです。

考えるということは、一瞬でもそこには時間の壁が生じます。しかし、感じることで時間を限りなくゼロに近づけることができるわけです。


形の効果は、基本操作を繰り返すことで無駄な動きをそぎ落とし戦いに有効な動作を身に付ける事と、技の意味や分解を理解し、実戦に役立てることに加え、イメージ力を高めることでこのような思わぬ効果が期待できるという点で、練習方法次第では形に大幅な時間を割いても組手が強くなれるという現象が起きても何の不思議はないのです。

このように、さまざまな点で形は空手のエッセンスであると感じます。

思うに、空手をやる人は、他競技や他武道の人よりもイメージ力に長けているように思います。


私はよく、試合会場で次にどちらがどの技でポイントを取るかを予測する時があります。これは、両者の構えと位置取りから推測すればそれほど難しい事ではありません。ほぼ8割以上の確率で予測は可能です。

そして、一流の選手ほど私の的中率が高くなります。一流の選手というのは、自分と相手との相対関係を瞬時に把握し、自分が取るべき行動を速やかに判断できるので、私も予測し易いしその時々の最良の手段を選択できるから勝てるのでしょう。

イメージすること。
感じること。

これらが空手において最も大切な要素ではないかと思います。
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コメント
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新潟の齋藤です。
新潟の齋藤です。
ご無沙汰しております。

ブログ開設おめでとうございます。

このブログを当会のホームページのリンクに貼らせていただけないでしょうか?

先生の理論を当会の会員に広く、詳しく知ってもらいたいものでして…

何卒宜しくお願い致します。
2012/06/21(Thu) 08:56 | URL  | 齋藤泰崇 #-[ 編集]
Re: 新潟の齋藤です。
ぜひ、リンクをお願いします!
2012/06/22(Fri) 01:05 | URL  | 月井 新 #-[ 編集]
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