危機感
2013年01月29日 (火) | 編集 |
昨日の某所での大会で、なんとなく選手たちの動きが鈍いなと思っていましたが、なんと筋肉痛だったようです。金曜日にやった体幹のトレーニングの疲れが残っていたようです。


で、午前中の形を観ていると、小中学生の優勝者がゼロでした。理由は、技術的に未熟なのは言うまでもありませんが、問題は人間性を見られてしまう場合です。

審判は公平に判定しています。でも、うまい相手にも勝てる選手もいれば、相手よりもうまいと思ったのに2-3で負けてしまう選手もいます。また、一方的に勝ちだろうと思う試合でも、4-1で1本は相手に上がってしまうなんてケースもある。

他の審判の先生はうちの生徒ひとりひとりの性格や練習態度を知らないから、本当に純粋に判定し旗を上げている。でも、私が「こいつは実力以上に旗が上がっているな」と思う選手はやはり気持ちの強い生徒です。反対に、実力通りに評価されていない生徒は、精神面に問題がある生徒。

そんなことはコートの中の形を観ただけでは分かるはずがないのです。でも、旗を見ていると結果的にそうなっている。

「面白いものだなぁ・・・。」と、感心して観ていました。



やはり、空手は殴り合い蹴り合いなのです。ある程度の危機感は必要です。ある子が最近形競技で勝てなくなってきました。それは技術ではなく、精神的な部分が原因です。

普段の生活で危機感が全く感じられない。だから、空手をやっても全く戦っていない。「相手が本気で倒そうと突いてきたのを真剣に受けろ!」と言ってもマッタリとうける。戦っていない形ほどつまらないものはありません。

案の定、組手の試合でも攻撃した後にいつもノーガードで相手の近くに居続け、ボコボコに殴られている。おまけに、コート脇に座っている態度がだらしないと、後輩に指摘されてしまった。
最近、挨拶ができない、姿勢が悪いと私に指摘されていたが、それを後輩にまで言われるようになってしまった。

これが、最近勝てなくなってきた原因なのです。


試合後の反省会で、私は生徒と保護者に言いました。

「今、全国的に体罰が問題となっていますが、なぜこれほどまでに体罰がなくならないかわかりますか?」
「今日の何人かのうちの生徒の試合を観てると、ダレているのが分かるでしょう。そういう人間の気を締めるのは、ぶっ飛ばすのが手っ取り早いのです。」
「今日だって、私がぶっ飛ばしていたら、もう何人かは優勝していますよ。」

保護者は私の言葉にうなずいていました。

「でも、なぜうちは生徒をぶっ飛ばさないかわかりますか?」
「それは、ぶっ飛ばせばすぐに結果は出ますが、長くは続かないからです。」
「自分の意志で頑張ることをさせないと、ぶっ飛ばされるのが嫌だから頑張るなんてことになると、その先成長しないからです。」
「なんで負けたのか、どうすれば勝てるのかを生徒自身に考えさせないと自分のものにならないからです。」
「技術ならば、世界のトップレベルを今すぐ教えることができますよ。でも、自分のものにできるかどうかは、教える方ではなく、教わる方にかかっています。」


つまり、教わる側の状態が整っていなければ、どんなに良い事を教えても結局は無駄な労力を使うだけになるのです。教わる方に「教わる能力」が備わっていれば、何を教えてもたとえそれがくだらない事でも、十分に成果を発揮できるのです。



今日の練習で、何人かは昨日の反省を踏まえて練習に取り組んでいました。しかし、何人かはこれまでどおり、「ただ、練習している」だけでした。
私も昨日の生徒たちの負けを考慮して対策を指導していますが、自由組手になったとたんに100%自己流に戻ってしまう者。
さまざまなシチュエーションを想定し、教わったことを試しながら練習している者。

今は、考えても考えなくても大差はつきませんが、2~3年後には大きく差がついている事でしょう。考えずに素質だけでやっている生徒は、今後も同じ負けパターンを繰り返すでしょうし、考えながらやっている者は同じ失敗を繰り返すことはありません。

それが日に日に差となって表れてくると思います。
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