勝たせたければ・・・
2013年01月15日 (火) | 編集 |
この3連休中は、道場の鏡開きと合宿でした。うちの指導員と生徒の事についていろいろと話していました。

「大事な時に実力を出せる生徒と、今一歩のところで及ばない生徒は、決して肉体的素質や技術ではない。私生活を見ているとよく分かる」

ということです。

例えば、後輩の面倒をよくみる生徒は気配りができているということ。挨拶がちゃんとできるということも、気配りが日常化しているからそつなくできるのです。

対して、期待されながら残念な結果になる生徒は、やはり普段の緊張感がないのでだらしない。合宿中、2名の生徒を呼び止め叱りました。
私と指導員が練習場入口のところに立っていたのですが、生徒たちが入ってくる時に我々に挨拶をして入ってきました。

ところが、2名の生徒は我々の前を通り過ぎながら、顔も見ないで、「おはようございます」とボソボソと言って通り過ぎました。

私は、2人を呼び止め、

「挨拶はその人の顔を見て、立ち止まってするものだ。通り過ぎながら顔も見ないでするな!」

と言うと、一人は私の斜め前に来て挨拶をし直しました。私は、

「挨拶は人の斜め前ではなく、正面に立ってしなさい!」

とまた叱った。
もう一人は、背中を丸めて手をポケットに入れてまた聞こえないような小さな声でボソボソと挨拶したので、

「挨拶をする時はポケットに手を入れないで、姿勢を正してしなさい!」

と、何度も叱りました。

指導員は、

「あの顔を見ると、たぶんおっしゃっていることを彼らは納得していないと思います。」

と言ったので、私も

「はい、なんでいつも俺たちだけ言われるの?と思っている顔でしょう。あいつらが一番だらしないし、言っても言っても直そうとしないから言われているだけです。今ここを通った生徒たちの挨拶だけを見てもそれがわかるでしょう。出来ている子とできていない子、空手の上達している子としていない子が比例しているでしょう。でも、肝心の親がそれを分かっていないから、あの子たちは何度言われても直らないんです。」

と、言いました。

私は指導員に、

「技術的にいくら良い指導をしても、ああいうだらしない子は上達しないし、技だけを身に付けてもプレッシャーのかかった場面で踏ん張りが効かないんです。これは、道場だけで指導してもダメで、やはり家庭環境が大事なんです。」

と言っているそばから、今度は普段からまったく気配りがないとしばしば我々の話題に出ている子が、我々のすぐ前を気づかずに通り過ぎました。

そういう子は、必ず期待されながら大事なところでポカをします。99%勝てる試合を追いつかれ逆転されます。この気づかなかった子は、ずっとそれを繰り返しています。だから、どんなに合宿に出ても、良い練習をしても、周囲への配慮を学ばなければこの子は、一生ポカの連続でしょう。

私は、本気で道場での挨拶を一定期間やめてみようかと思っています。

「一切先生や知っている人に対し、挨拶するな!挨拶をしたらペナルティだ!!」

と、徹底してやってみたら子供たちはどう思うかと考えています。「挨拶をちゃんとしなさい」と言ってもしないのであれば、逆療法で「絶対に挨拶するな!」と言ってみて、生徒の様子を観察してみると面白いかもしれません。


家でしっかりと躾けておかないと、外に出た時に子供が恥をかきます。大人になればなるほど恥をかきます。

私が叱った二人のうちの一人は、両親が迎え来て最後の挨拶の時もポケットに手を入れてボソボソと言ったので、今度は両親の前で、

「挨拶の時はポケットから手を出しなさいと何度言えば分かるかな?」

と、きつく言いました。それを親はわかってほしいと思います。
なぜ、親の前でハッキリと叱るのか?それは家でそれを指導してほしいからです。


何度言っても直さない。それは、家でそれで許し、学校では先生は何も言わず、道場だけで言われているからです。
道場では、「お願いします」「ありがとうございました」と、みんなが言っているから言っているだけ。それが習慣となっていないから、心からそう思っていないから、一人になると何もできないのです。

以前、私はレベルでは県のトップで、何度も優勝している子に対し、他人とのコミュニケーションが取れないために、今ひとつ上に行けないのだと判断し、しばらく初心者の指導に回したことがありますが、親は

「なんで月謝を払っているのに先生は教えてくれず、他の子を指導しなきゃいけないの!」

と、立腹していたと他の親から聞きました。私は、伝えてくれた親に、

「彼を勝たせたいから私は指導せず、彼を後輩の指導に回したんです。親は教われば教わるほど勝てる、良い先生に指導を受ければ勝てると思っているかもしれませんがそうじゃないと思います。私の実力では気の回らない子を勝たせることはできません。」

と、言いました。


で、反対に調子が悪いけれど何とか勝ってしまう。選考会でもギリギリで引っかかる。負けても自分なりに実力は出している。こんな生徒は、周囲への気配りがあります。挨拶がちゃんとできる。後輩の面倒が見れる。大きな声で指示ができる。こんな子は、やはり結果が出ています。

私も、

「ほら、彼はボ~ッとしているようで、周囲に気を配って何も言わなくても整列をさせているでしょう。」
「小さな子に寄って行って仲間に入れてあげているでしょう。」
「だから、あの子たちは勝てているんです。実力を見たら、○○も▲▲も変わりません。でも、○○は今一歩のところで負けてしまう。▲▲は安定して上位に入っている。それは、練習ではなく家庭環境に差があるからだと思います。」

と、言っています。

つまり、気配りという緊張感がないから、いざ緊張する場面になると集中力が低下し、身体もガチガチになる。だから、あと一歩のとこで勝てない。

特に家での緊張感がない子はダメです。緊張とはなんでも厳しくしなさいということではなく、課題を与えてそれを必ずさせる。約束事は絶対に守らせるといった類いです。約束が守れなければペナルティ、守れればご褒美、そんな習慣があれば、子供は空手でも勝てると思います。

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