他人に預けるということ
2012年12月04日 (火) | 編集 |
昨日、フィリピンから戻り今、ほんの一瞬ですがボ~ッとしています。午後からは、いつもどおり仕事の山を片付けなければいけません。

さて、先月は月の3分の2ほど、地方の指導と海外に行っていました。当道場生には申し訳なかったのですが、指導者も常に他の世界を観て勉強が必要です。
この機会に勉強したことを今後の指導に活かすということで、生徒たちは無理やり納得してもらいたいと思います。



今日は、今回の遠征のまとめとして書いてみたいと思います。

私は過去に、子供たちを引率し多くの国でホームステイをさせてきました。オーストラリア、カナダ、フィリピン等です。
どこに行っても、大変良くしてくれて、大きな収穫になった事は間違いありません。


しかし、ホームステイ先が何をしてくれたということよりも、日本人の子供たちがどう感じたか?こちらの方が大事なのです。

今回も、ホームステイ先のお母さんから、「できればもっといてほしい。滞在を延長できないか?」と真剣に言われた子がいます。
反面、海外の食事に馴染めず、一人での滞在が心細く、わがまま放題で滞在先のファミリーを困らせた生徒もいました。いつもつまらない顔ばかりしていれば、ホームステイ先も受け入れたことを後悔したことでしょう。


私も人の親になってわかりましたが、子供が外で評価されるかどうかは親の躾にかかっています。最低限の礼儀を子供に教えるのは親の義務だということです。

「こんにちは」という日々の挨拶ができ、何かをしてくれたら「ありがとう」と感謝し、迷惑をかけたら「ごめんなさい」と謝る。

これだけ徹底して教えることが出来たら、あとは子供は勝手に育ちます。



今回の子供たちは行動が別だったので確認が取れませんでしたが、最近は食事の時に箸がちゃんと持てない子が多くなりました。昨年アメリカに行った時にやはり生徒を2人連れて行きました。ジャパニーズレストランに行った時、アメリカ人は全員が箸をちゃんと持っていたのに、日本人の生徒が2人とも箸をちゃんと持てなかったのです。
また、最近は茶碗を持たずにテーブルに置き、口を茶碗に付けて食べる子が多くなっています。


共働きのご家庭も増え、一家団欒で食事をとることができない事情もあると思います。しかし、日本人としての最低のマナーはご家庭で教えてください。


日本人は、よく遠慮をすると言われます。しかし、最近私が言っていることは逆です。あまりにも緊張感がなさすぎる子が多いということです。「外に出たら少しは緊張しなさい」と言わなければいけないほど、はめを外す子が多いのです。
家でしているのと同じように他の家でもふるまう。親に接するのと同じように他の大人にふるまう。そうなった時に、他人に「いい子だな」と感心されるか、それとも「育ちの悪い子だ」と辟易されるのか、家庭での躾がそこでわかります。


今回、小学生をホームステイさせて感じたことは、年齢は関係ないということでした。もっとも困らせたのは最年長のひとりでした。最年少の子は、意外なほど自分でできたのです。


家でわがまま放題に育っていれば、他人の家に泊まった時に、ベッドが違うと寝れない、外国の食事はまずい、言葉が通じない等、不自由が絶えません。
反面、自立心があれば初めて経験することすべてが面白く、心から楽しむことができると思います。同じ経験をしても文句ばかりが出るのか、初めての事ばかりで驚きの連続を楽しめたのか、それはその子次第です。



今回、最後まで私が言わなければならなかったことがあります。情けない話ですが、「挨拶をしなさい」ということです。朝は「おはようございます」昼間は「こんにちは」、夜は「こんばんは」、寝る時は「おやすみなさい」、当たり前のことができていません。
不思議なことに、各ご家庭に訊くと、「家ではちゃんと言っています」というところがほとんどなのです。


試合の会場に来た時も、現地の子供たちは知っている先生方、そして他のご家庭の人達全員に挨拶ができるのに、日本人の子は数名を除き、会場でボ~ッとしているだけでした。
そして、昨日空港に集まった時も、何も言わずにボ~ッとしている子が数名いました。おそらくホームステイ先でも朝、何も言わずに眠そうに起きていたのでしょう。


家の中では言っている、練習の時は挨拶ができるとしても、外で何も言えなければ空手をやっている意味がありません。それは単に条件反射的にみんながしているから挨拶をしているだけで、習慣となっていない証拠です。



ここまで厳しいことばかり書いてきましたが、私はいつも「できない子供ほど外に出してください。」「叱られる子ほど預けてください」と言っています。

誉めてもらうために子供を外に出すのではないのです。褒められればドンドン外に出す、でも叱られたらもう外には出さない。親の自尊心を満足させるために子供が存在しているわけではないということです。


できないからこそ、子供を外に出さなければならないのです。親はそこでドンドン恥をかけばいいのです。親は「すみません」と子供のために他人に頭を下げるのが役目です。何でもかんでも子供を庇うために存在しているわけではありません。
もちろん、時には庇うことも大事です。親はいつも子供の味方であるべきです。でも、いつも庇ってばかりいれば、子供は何をしても親が尻拭いをしてくれると学習し、周囲に迷惑ばかりかけるように育ちます。


ですから、今回私に叱られた子ほど次の合宿や遠征には参加してほしいと思います。子供は、親だけでなく社会全体で育てるものです。最低限の事だけは親が躾け、あとは他人にお願いすれば良いと思います。
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