感動した・・・
2012年11月28日 (水) | 編集 |
 世界大会に行ってきて、本来ならばそのことをたくさん書かなければいけないのですが、人間というのは一度に得た情報量が多いと、脳の混乱を避けるために他の方面に逃避するようです。というよりも、これは私個人のみに言えることですけどね。

 もう、今大会を観て、本にすれば3冊分、DVDにすれば3本分くらいの情報を得たので、ジックリと出していくことにします。


 27日早朝に到着の便で、私は羽田空港に着きましたが、機内で一睡も寝れませんでした。飛行機の中では寝れないなんて性格ではありません。寝ようと思えば、車の中でも公園でも橋の下でもトイレでも寝ることができます。

 映画を観ちゃったんです。それで寝れなかったんです。飛行機で映画を観るのは、とても集中できて良いですね。実は、8年前のメキシコの世界大会の時も、帰りに観た「世界の中心で愛を叫ぶ」に感動し、日本に着くまで3回も観ちゃいました。何度見ても泣けましたね。帰国してすぐにDVDも買っちゃいましたから。

 で、今回は「おおかみこどもの雨と雪」に感動しまくり、涙が止まりませんでした。ジブリの宮崎駿監督も、この作品の細田守監督もそうですが、男から観た理想の女性像を描くのがとてもうまいと感じます。
 女性としての品格があり、信念があって気が強くて、困難にもめげなくて。

 まだ観ていない人がいたら、絶対にお勧めです。

 さっき戻ったと思ったら木曜朝にははまた海外に行くので、今度は航空会社が違うから楽しみです。何の映画に感動できるかな?

 なんて書いている余裕はありません。なんで深夜2時半すぎているのに、この記事を書いているのかといえば、1週間日本を留守にして、仕事がたまりすぎて終わらないんですぅ!(涙

 今日は終日、ネコが近くにいてくれました。今も私がパソコンに向かっていると、待ちくたびれて横で寝てしまっています。

 飛行機の中で映画を観たいから、仕事が残っているけど寝ます。それとネコが待っているから寝ます。
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 WKF世界大会こぼれ話し
2012年11月27日 (火) | 編集 |
今回の世界大会、バンドを入れたりマイクで観客を煽ったりと賛否両論があると思います。とにかく、アリーナにバンドのステージが用意され、何かと試合を盛り上げてくれました。
しかし、選手にとってこれほど周囲の注目を浴び、こんな雰囲気の中で試合ができることがどれほどの幸せか?
私は、イベントとしてはこれまでで最高であったと思っています。

試合の模様は、映像である程度わかると思うのです。でも、その場にいなければわからないことがたくさんあります。それを今回書いてみようと思います。

1、選手への気遣い
 私が感動したのは、団体組手の時です。普通は、戦う選手以外は外で観るしかない。でも、今大会は女子は控えも含め4人、男子は7人全員をコート脇に控えさせたのです。男子組手の時、最初5人分しか椅子がなく、2人は床に座っていました。すると、フランスのトップのO先生が走ってきて、係員に椅子をふたつ用意するよう指示をして、正選手も補欠も全員がコート脇に座って控えることができたのです。

 当然、正選手も控えの選手もメンバー全員が一緒になり戦っている。この気配りに私は感動しました。試合に出た選手も出れなかった選手も、メンバーである限りは全員を平等に扱ったのです。

 選手が一番光ることが出来るよう、そしてこれまでの努力が報われるよう。こんな心遣いをヒシヒシと感じました。

2、国に関係なく良いものは良い
 私は5日間、観客席で観ていましたが、フランスの観客の目は凄いです。形の途中でも良い時は、歓声が上がり、拍手が湧く。感動した時は、スタンディングオーベイションで最大の賛辞を表します。それも、国の好き嫌いに関係なく、頑張った選手、良い選手には国に賛辞送る。
 日本チームに関していえば、宇佐美選手の相手はフランスのサンディ選手でしたが、宇佐美選手の技が決まるたびに、拍手と声援が湧く、終わった時はスタンディングオーベイションです。男女の団体形の時も日本チームが終わった時にはスタンディングオーベイションでした。
 では、日本だから応援してくれたのかと言えばそれは違います。選手が良いからそうなったのであり、例えば宇佐美選手がオーストラリア人だろうが、インド人だろうが、彼らは同じ態度を取ったでしょう。
 また、形でジャンプ前のシーンでパン・パン・パンと観客がリズムを取り、ジャンプの後は大声援です。
 選手が最高の気分で演武ができたことは間違いありません。

 国に関係なく、良いものには賛辞を送り、おかしな判定にはブーイングが起きる。フランス人っていいなと心から思いました。

3、飽きさせない
 5日間という長い大会になりましたが、試合の合間にはシンガーやDJが会場を盛り上げ、観客を飽きさせない。そこが最高に素晴らしかったです。とにかく、試合が終わっても空白の時間がないのです。常に会場では何かをやっている。だから、帰りたくても帰れない。席を立ちたくても立てない。
 金を払って観に来る価値のある大会だと思いました。

こういうことは、会場にいないと分からないことです。本当に今大会は素晴らしい大会であったということを、実感が分からなくても、ちょっとでいいから理解してほしいと思います。

やっぱり、選手が第一なんです。選手にスポットを当てて、これまでの努力と苦労をいっきに報われるようにしてあげる。大会の原点は、これではないかと思いました。
 世界大会終了しました
2012年11月26日 (月) | 編集 |
いや~、凄かったです。大会の規模や運営、そして日本チームの頑張り。すべてがメガ級の凄さでした。

日本は11個のメダルを獲得しましたが、正直私は今回大苦戦を予想していました。否定的な見方をしていた私は、選手にここで謝罪したいです。それほど、選手たちの頑張りが凄かった。

メダルがかかった試合はすべて昨日の個人戦と今日の団体戦でそれだけを行いました。つまり、全部で11試合行い、メダルのかかった試合は10勝1敗と圧倒的な強さだったのです。

会場が、なんてったって広くて、バンドがいて、パフォーマーが観客をあおって凄い盛り上がり。超巨大なディスコで世界大会をやっているみたいでした。席は下から一番上まで超満員でした。

こんな舞台で自分の実力を100%、いや150%発揮できた日本チームは凄いと正直思います。ここで、1試合ずつ選手が入場して試合をやったんですよ。心臓が口から飛び出るほど緊張したと思いますが、その中で全員が凄い力を発揮したんです。


負けた選手も、実力差があった負けたという印象はありませんでした。「何とかできるかも?」という内容でしたね。次に期待しましょう。

私が思ったのは、今回ここで試合をできた選手たちは本当に幸せだと思います。選手の親も何人か来られていましたが、最高の親孝行ですよ。


で、私の場合は、良かった良かったで終わらせず、

選手がメダルの色をもう一つあげるには?
負けた試合を勝ちにするには?

その観点で、今後の日本チームが勝ち続けるための提案を、全くのおせっかいですがここで書いて行きたいと思います。

簡単に今回の印象を書くと、

① 新ルールが日本に相当有利にはたらいた。
② 日本選手は投げに対する対策が十分にできていた。
③ カテゴリー2を逆に利用すると、もっと楽に試合ができたかも?
④ 相手を崩す方法をもっと研究すべき。(構えの位置で不利にもかかわらず、攻撃してポイント取られる場面があった。)
⑤ コートの使い方は必須。(副審の位置で技が見えるところと見えないところがあるから、そこを逆に利用する。)

といったところです。
まあ、日本に帰ってから書くとしましょうか。今日はここまで。

WKF.jpg

 WKF世界大会
2012年11月24日 (土) | 編集 |
今から、個人種目の三位決定戦と決勝戦が行われます。

今回の日本チームを見ていると、負けた選手でも明らかに実力の差があったというのはなかったと思います。やり方次第ではいくらでも勝つことができたのではないかと思いました。

みんな、日本選手は強かったです。特に2年前はコロコロと投げられていたのが、今では投げることはあっても投げられる場面はほとんど見られなくなりました。


とりわけ、昨日の男子団体組手の対アゼルバイジャン戦での松久選手とアガイエフ戦は圧巻でした。アガイエフが何もできず、イライラがたまりにたまってくるのが手に取るようにわかりました。もう、なにをやっても松久選手に技を殺されてしまうのです。

反面、松久選手は要所要所でポイントを重ね、アガイエフは何もできない。最後に掴みによる反則負けを誘い込んだ松久選手会心の勝利でしたね。

私としては、互いにガチで勝負して勝つよりも、よほど濃い内容だったと最大の評価をしたいです。相手に何もさせなかったわけですから。そして、反則ですからスコアは8-0です。団体戦では圧倒的に有利になります。

今後、松久選手のように頭脳で世界の強豪を倒す。そんな選手がどんどん出て来てもらいたいと思いました。これから、観戦に行ってきます。
 一言物申す
2012年11月23日 (金) | 編集 |
週末に宮城、火曜日からはパリに来て世界大会を観戦しています。本来ならば、世界大会について書くべきでしょうが、私の中ではどうも許せない記事が目に留まりまして、こちらを先に書かせていただきます。

さかもと未明さんのJAL機内で起こした騒動についてです。
こちらでは、個人の批判は書かないようにしていますが、どうしても書きたかったのです。

http://blog.goo.ne.jp/sakamoto-mimei/

どうも、彼女のブログを読むと、行き過ぎはあったが、自分の考えは間違っていないという思いのようで、読んでいると非常に不愉快に感じます。


ちょうど、パリに来る機内で、私は窓側に座り、となりは2歳くらいの女の子でした。通路側にはお母さんが座りましたが、12時間の長旅ですから、女の子は泣いたり暴れたりします。ついに食事の時に嘔吐してしまいました。

お母さんは、両手に汚物を溜めて困っている。私は、すぐにティッシュを渡し、FAに報告しておしぼりを大量にもらいました。

服を着替えさせ、シートにこぼれた汚物を吹き終えたところで、お母さんは恐縮し謝ってきましたが、私は「私も子供が小さい頃は、機内でおねしょをしたり迷惑をかけました。お互い様です」と言いました。

飛行機を降りる時に、FAが私を追ってきて、「さきほどはお手伝いいただき、ありがとうございました」とお礼を言われ、私はそんなつもりはなかったので、無愛想な返事をしたことを反省しています。


このさかもとさんは、うつ病を患い、障害者手帳を持っていらっしゃるようですが、下手をすると世の心無い人は、「うつ病は飛行機に乗るな!」なんて言いかねません。
うつ病だって小さい子どもだって、飛行機に乗る権利はあると思います。


私は、ナショナルコーチを歴任していた頃、子供を連れて国から国を渡り歩いていました。フィリピンから日本に戻り、子供二人を連れて日本からブルネイに行き、そこで子供が一人増えてフィリピンに戻り、最後に日本に戻ってきました。
大きな荷物を持って片手に長女の手を握り二女をおんぶ、ママも長男をおんぶして、それこそ一家で大移動です。

旅行ではなく、その国に住んでいたわけですから、移動の荷物も半端ではありません。超過料金を取られないよう、機内の持ち込みを極力多くして、両手にいっぱい荷物を持って、子供の手を引き、もう一人を背負っているのですから、今思えば凄い光景だったでしょう。

泣く時だっていっぺんに泣き、それこそ大合唱です。そんな時に国籍を問わず周囲の人たちがみんなで助けてくれました。子供の周りには、大人の笑顔が集まる。そんな経験を何度もしました。

国や宗教が違えど、大人は子供が好きなものと思っていました。少なくとも日本に戻るまではです。

子供を育てる事に国境はないのです。みんながそれぞれのやり方で子供をあやしてくれて、さまざまな言葉で励ましてくれます。たかが子供の泣き声で大人がヒステリックに叫ぶなんて、なんて日本は冷たい国になったのかと思います。

うちの子たちは、みんな海外で生まれそういうご近所の人達との交流の中で育ってきたので元気です。声も大きく、道路で遊んでいると、近所のくそジジィによく「うるせぇんだよ!」と怒鳴られていました。

子供にとって最も住みにくい国は日本ではないかと思います。大人が子供を嫌いだからです。


自分のことを書いてしまいましたが、結論としては、大人はもっと大人になりましょうよということです。

泣いていたらみんなであやせば良い。嘔吐したらみんなできれいにすれば良い。おねしょしたらみんなで拭けばいいんです。


うちの生徒たちは、後輩が吐いたら先輩がちゃんと拭いてきれいにしてくれますよ。合宿では出されたものは全部食べさせますから、時には吐いてしまう子もいます。そんな時は、先輩が全部面倒をみてくれるのです。本当にできた良い子たちです。さかもとさんにうちの生徒の爪の垢を煎じて飲ませたいくらいです。


子供は、大人みんなが育てましょうよ。面倒をみんなでみて、みんなで誉めて、みんなで叱る。そうやって子供を社会の一員として育てて行けば良いと思うのです。

小さい子は飛行機に乗るななんて言う暇があったら、子供のあやし方を勉強した方が建設的ですよ。
 股関節は、変速ギア
2012年11月15日 (木) | 編集 |
股関節は、車や自転車の変速ギアの役目をしています。力が要求される時は外旋、キレが要求される時は内旋させます。ですから、投げは一般的には股関節を外旋させると楽です。

空手の選手は投げの時も股関節を内旋させてしまい、投げられないか逆に投げられるケースが多いと感じます。
もちろん、内旋させて投げる方法もありますが、外旋させなければいけないところで内旋させれば投げられません。

外旋させる行為はギア比を小さくし、内旋はギア比を大きくします。

物体が移動する時は初速時に最もエネルギーを必要としますから、ギア比を小さくしておいた方が楽です。
加速がついた後ならば、ギア比を大きくして更に加速が可能です。

ですから、私は前後左右への移動は、股関節の内外旋と重心移動を重視しています。

移動や技を繰り出す時に股関節の内外旋をしないということは、変速機なしの自転車で走っているようなものです。ただ走るだけなら不自由はしませんが、起伏のある道や砂利道、平坦な道路で高速を出す場合では、ギア付きの自転車に差をつけられます。

今、私が提唱しているカニステップも、短い空手の間合いだから、ギア比を小さくした方が良いという考えです。

自転車で10m競争をするようなもので、ギア比は小さい方が良いと思います。

そういえば、イチロー選手が塁に出てリードを取る姿は、四股立ちです。だから、最初の一歩がズバ抜けて速いのです。
 ゆっくり動くのは辛い
2012年11月14日 (水) | 編集 |
頭にものを乗せ、更に足にものを乗せて形をすると何倍も疲れます。

疲れるだけならばもっと疲れる方法はいくらでもありますが、これはただの疲れではないのです。肉体的な疲れと共に、半端でない集中力を使うので、心身共にクタクタになります。

しかし、これは疲れる事が目的ではなく、ただしい身体の使い方を身につけるのが目的です。例えば四股立ちから後退する時、足そのものに意識を入れると超ユックリかつスムーズに動けず、カクンカクンとなりものが落ちてしまいます。

そこを後ろ足股関節で前足を引き込むように持ってくると、足に乗せたものが落ちません。
また、頭にものを乗せてよく落とす者は、軸がぶれているのは当たり前ですが、首が固く回らないケースもあります。

ただやっていても全く気づかないことも、道具を使うとハッキリ自覚できるから便利です。
 感触と視覚を利用する
2012年11月13日 (火) | 編集 |
蹴りって、蹴るだけではないのです。

意味不明の文章ですが、何でもかんでも相手を蹴ってポイントを取るだけではないという意味です。

蹴りで戦いを有利にすることができます。

例えば、踏込みの深い相手の踏込みを浅くするには、脛を軽く触ります。決して、ローキックのように強く蹴る必要はありません。感触を脛に残すことが目的です。

また、相手の突きを食い止めたい時にも、中段を蹴る時に拳サポーターを狙います。逆突きが得意な相手に対し、拳サポーターを蹴って感触を残すと、突きの切れが落ちます。

上段を蹴る時も、いきなりポイントを取らず、鼻先を狙って蹴ることで、相手が前に出にくくなります。しかし、上段の場合は、視覚に訴えるのが目的なので顔に当てて感触を残す必要はありません。

もちろん、何でもかんでもこれらを行えば突進を止め、切れが落ちるわけではありませんが、しっかりと蹴ることができれば大きな効果が得られます。

下・中・上の三つの高さを蹴る。

これには、まっすぐに蹴ることが重要です。足を放り投げるように蹴るのです。直後に、突きを出すとさらに効果的です。
脛を触って中段突き、拳サポーターを蹴って中段突き、鼻先を蹴って中段突き。これをされたら、相手は嫌ですよ。


また、この練習を行うことで、蹴った時のバランスを整えることもできますから、実際に使う使わないは別として練習はしておくべきです。

蹴ってから突く練習をすると、身体が後ろに倒れません。よって、連続して技を出すことができるようになります。


「脚は腕よりも長い」これは誰でも知っています。ならば、長いことを利用して、脚でできることを考えれば良いのです。


相手に触れるということは、思っている以上に相手に影響を与えます。ですから、脛も拳サポーターも、足で触られた感触をそこに残すことは大きな効果があります。
 カッパは、基本が一番できる
2012年11月12日 (月) | 編集 |
空手をやると最速の動物は、チーターではなくカニです。では、基本が一番できているのは?

架空の生物ですが、カッパです。

答えは、軸がぶれると頭に乗った皿が落ちるからです。ということで、基本練習の時にカッパになってもらっています。

カッパになると、集中力がつきます。技に対し慎重になるのです。その場の基本も移動稽古も形も、カッパで集中力も身に付けます。

ただ、ある程度のレベルに達したものが、さらに上のレベルに仕上げる目的でカッパになるのは効果的ですが、基本の出来ていない者がカッパになると、技が崩れても皿を落とさないことだけを気をつけてしまい、逆効果になることもあります。

ですから、体験としては全員にやってもらいますが、定期的に続けるのは、黒帯でも基本がしっかりできている一部の生徒だけが良いと思っています。


カッパの皿を落さないこつは、一点を見つめることです。視線が定まらない者は、皿をすぐに落としてしまいます。ですから、軸をしっかりと保つことに加え、目の練習にもなるのです。



私は、カッパの皿には何が相応しいか、いろいろなものを頭に乗せましたが、今では竹刀のつば止めを使っています。適度に重く、適度に滑らない。しかし、適度に不安定。
持ち運びも便利なので、今は、つば止め50個を持って指導に回っています。

写真は、先週末に指導に赴いた四国の某県の中高校生たちです。


河童

 道具を持たせると将来がわかる?
2012年11月09日 (金) | 編集 |
随分前に、IQならぬEQというものが流行った時、あるテストをしたと読んだことがあります。

4~5歳の幼児を部屋に呼び、目の前にはおいしそうな食べ物があります。そこで、「ちょっと待っててね。それ食べちゃダメだよ。」と言い、大人が部屋を出て行きます。

じっと大人が戻ってくるまで待っている子もいれば、我慢できずに食べてしまう子もいる。その子たちが成人した時にどのような職に就き、どのような生活をしているかを調査すると、食べずに我慢した子は大人になって社会で成功を収めているという話でした。

成功するかどうかは、IQではなくEQが大きく関わっているという話です。



今日、道具を使って練習している時、それを思い出してしまいました。

ある道具を使い、グループに分けて形をさせましたが、待っている間ジッと他の子の形を観ている子もいれば、下を向いて道具をいじくり回している子もいる。

他人の形を観ている子たちをみると、「そうだろうな。この子たちはしっかりやれるだろう。」という子ばかり。

下を向いて道具をいじくり回している子をみても、「そうだろうな。この子たちは他人の方を見ず、道具をいじくり回して集中してないよ。」と言う子ばかりでした。

道具をいじくりまわしている子に、「いじるな! 形を観ろ!」と言っても、絶対に止められずズッと道具をいじるのです。


道具を練習の目的だけにしか使わない子は、将来社会で成功を収めているでしょう。

反面、本来の目的の時には有効に使わず、待っている時には「いじるな」と言っても穴に指を突っ込んでグルグル回したり、折り曲げたりする子は、将来・・・・・・・・・・・


でも、そういう子だからこそ空手を習ってほしいのです。忍耐を教えることは将来の成功につながるのですから。


本当は、親に我が子が道具をどうしているか、観ていてほしいんですけどね。(w
 物を乗せる
2012年11月09日 (金) | 編集 |
頭に何か適当な物を乗せて形をさせると面白いことがわかります。予め「これは、技術というよりもむしろ集中力のあるかないかがよく分かる。」と説明し、生徒に形をさせました。できる子は1度も落とさずにできた。できない子は、動くたびに頭の上のものが落ちます。

事前に、私は

「話を聞いていないとか、ちゃんとやれといつも言われている者は、これができない」

と予告しておきましたが、見事に当たりました。


いつも気持ちの持ち方で注意を受けている者は、ほんとうにこれができないのです。見ていると、頭の上の物を落とさないように細心の注意を払わず、何度も何度も同じところで落とします。もう少し注意深く動けば難なくできるところをです。


また、目が一点を見ずに瞬きしたりキョロキョロしたり、これでは集中できるものではありません。

髪型や頭の形も関係するのかなと思っていましたが、それは関係ないようでした。



時には、このように自分と他は何が違うのかを自覚させることも必要だと思います。頭の上に物を乗せると、軸がぶれるとか技が荒いと言われる生徒が、それがどのようなことなのか容易に自覚できます。

おそらく、このような指摘は指導する方もさせる方も、具体的にどのようなことなのか?どうすれば直るのか?ハッキリとわからないと思うのです。

だから、最初にハッキリと自覚させることが技を修正させる意味では重要だと思うのです。

用途により、頭に乗せる物は変わります。

軸をしっかりとさせたいのか?集中力を養いたいのか?


目的で材質を変え、摩擦係数や重さを調整するのです。

当クラスの練習は。他から見れば頭の上に物を乗せたり、変なエクササイズをさせたりと、まるで空手をやっているとは思えない事ばかりです。

でも、これで必要な要素を集中的に養っているのです。
 小道具で達人に
2012年11月07日 (水) | 編集 |
私は、よく小道具を使って指導します。100均なんかに行くと、もうアイデアがドンドン浮かんで来て、買いたいものがたくさんある。
目的はその都度違いますが、道具を使うことによって本人がより自覚できる。

これまで使った小道具は、
1 足袋カバー
2 テニスボール
3 植木鉢の下敷き
4 自転車のチューブ
5 コイン
6 ダンススタジオに設置している棒
7 新聞紙で折った兜
8 長い紐

他にもいろいろありました。本来の用途とは全く違う使い方ですが、効果は抜群です。
今、剣道の竹刀のゴムのツバどめを生徒の癖を修正するために絶大な効果を上げています。

いずれはこんな安価な小道具を集めて、「達人キット」なんていう名で販売してみたいなんて考えています。
 「・・・たら」「・・・れば」は大事
2012年11月06日 (火) | 編集 |
試合後に、「あの時にこうしていたら・・・」とか、「あれさえなければ・・・」としきりに後悔する。
いわゆる「たら」「れば」は禁句だと言われます。

しかし、自分の至らない部分を反省し、「あの時はこうするべきだった」「あれを防ぐにはどうするか」と思案を巡らす意味での「たら」「れば」は必要です。

私が、先日見学していた大会の気になった選手の「たら」「れば」を列挙してみましょう。

1、攻めなかったことが勝因
 相手は実績では数段上の選手と対戦した某選手。試合開始30秒ほどは、相手が一方的に仕掛け、ひたすら間を切っていました。私は、「これはもしかしたら!」とその時思いました。おそらくこれで負けていたら、「なんで攻めなかったんだ!」と叱られることは明白です。それでも彼は攻めなかった。攻めない勇気が備わっていたのです。
 仕掛けても仕掛けてもポイントにならないと、人間は集中力が切れてきます。そこをすかさず投げに行き、1本を取り、あとは面白いように技が決まり、彼は圧勝しました。
 相手は格上ですから、自分から攻めて撃沈しても責められることはないでしょう。しかし、彼はあくまでも勝ちに行きました。勝つための最良の選択をしたわけです。そういう意味では、もう相手が格上とは言えない状態でしょう。精神的に負けていなかったわけですから、今後も十分に互角以上に渡り合えると思います。


2、試合中に修正できなかった
 一方、実力差はほとんどないのに、一方的に負けた例です。最初に相手の飛び込みざまに完璧なタイミングで中段突きが入りましたが、相手がさらに前に出たために、残心が取れず倒されました。投げや倒し技というのは、ポイントにならなくても使えるようにしておくべきです。倒されると、人間は少々気が浮くのです。すると、試合が再開してもしばらくは気が浮いたままなので、足の運びが一瞬遅くなり、突きも若干弱くなります。
 次も同じような場面で中段が決まりましたが、またもや間を潰されポイントになりませんでした。
 こんな時、タイミングは完璧なのに間を潰されるなら、最初にポイントにならなかった時にそれに気づき、間合いを5cmほど遠くしておけば、次にポイントになったはずです。
 いつもいつも自分の間合いだけではなく、相手の間合いも考慮して、常に修正できるくらいの感があれば、僅差で勝利していたはずです。しかし、相手の突進力に終始押され、完敗でした。


3、後足を横に3㎝
 ある選手は、中段突きの差し合いで2度とも相手にポイントが行き、負けました。両者ほとんど同時に突きましたが、相手の方が若干早かったようです。こんな時に、もっと速く突くとか、もっと深く踏み込もうとすると逆効果です。そんな無理をすると相手にもっと隙を与えることになります。
 こういう場合は横の間合いを考えると良いのです。両者逆構えだったので、あと3㎝後ろの足を外に置き突いていれば、彼は逆に2-0で勝てたはずです。
 後ろ足の位置を変えることで、攻めの角度が変われば、相手は突きにくいだけでなく、反応が若干遅れるのです。だから、そうしておけば自分の突きが逆に一瞬早く決まることになったわけです。





試合を観ていると、「この時にああしていれば」という場面が多くあり、それをできた選手は確実に勝っている。できない選手は途中で負けている。まず、これが分かるか分からないかが大事でしょう。

自分がわからなくても分かる人が周囲にいて、教えてもらいながらその時々にどうすれば良いかを学習してゆけば、自分もいずれできるようになります。

選手は、試合に対する考え方を学ぶ機会が必要だということです。それが分かれば、これまで10戦10敗だった相手にも11回目に勝つことはできるのです。

いわゆる戦いのセオリーが空手界にはないのです。個人個人で積み上げたものをあくまでも個人レベルで使っておしまい。それを空手界みんなで共有する環境がないことがもったいない部分です。

野球のように、ボーカウントによって、ランナーによって、アウトカウントによってすべてどうすれば良いかをセオリー化しているくらいにならなければ、いけないのではないかと考えます。それが競技の進化につながると思います。


8-0で勝っても0-8で負けても、実力的にはそれほど差はありません。プロ野球を観ていればわかりますが、同じオーダーで10点を取って大勝しても、つぎの対戦では完封負けなんてことはざらにあります。

ほんの少しの不確定要素で、展開はいくらでも変わるのです。


空手も同じで、みんな同じ人間ですから実力差はあまりないのです。最も怖いのは、苦手意識を持ってしまうことです。そうなると、勝てるところで自分を信じることができず、勝つべく手を打たずに今一歩のところで負けてしまうのです。


私は、自分ではもう試合に出ていませんが、自分の生徒だけでなく、あかの他人の試合でも、「あの時こうしていれば赤の選手は楽勝だったのに」とか、「そこに立っていたらいずれ逆転されるぞ!」とか、常に「たら」「れば」を考えてしまいます。

もし、それがしっかりとできていれば、まず負けることはないのです。
 大会会場に・・・
2012年11月05日 (月) | 編集 |
最近、大会会場に、ついこの間まで選手だった人が結婚し、小さな子供を連れて後輩の応援に駆けつける姿がめだって来たなと感じます。

これって、とても良い事だと思います。子供にとっては、空手の試合など見ても仕方がないですから、あまり席にじっとさせておかず、親もいっしょに歩き回っていれば良いと思います。

大切なのは、親の友人や先輩後輩と多く知り合いになり、「空手の人って優しいな、良い人達だな」と刷り込ませればこっちのもの。年齢が来ればすんなりと空手を始めることが出来るのではないかと思います。


ただし、強制的に空手の大会にいつも連れてくると逆効果になります。
そこは、うまく大会の帰りにどこかに寄るとかして、そっちを楽しみに会場に来させればいいと思います。

私は、海外のコーチ時代に、背中に二女を背負い、胸に長男を抱えて練習に行っていました。街を歩いているとみんなが私たちを見てニコニコ笑っている。
練習会場に行くと複数のクラスがあり、私が指導中には次のクラスの生徒が面倒をみてくれる。クラスが変わると終わったばかりの生徒が子供たちの相手をしてくれていました。


また、海外の人達はファミリーの結びつきが深い。海外から日本に指導者が来ると、今でも私の子供たちの事を覚えてくれていて、子供たちにお土産をくれます。

海外は、親の仕事を継ぐことが日本よりも多いと感じます。空手も同じで、空手の先生の子供は多くが親の団体を引き継いで空手の先生になります。

このあたりは、空手を生活の糧として成り立っており、社会的地位も高く周囲から尊敬されている人が多い。そんな親の背中を見て育てば、自分も父親のようになりたいと素直に思うことでしょう。


とにかく、結婚して空手を辞めてしまった人も、子供と一緒に会場に足を運んでほしいと思います。
 微妙なさじ加減
2012年11月03日 (土) | 編集 |
本日は、執筆中の本の写真撮りを行いました。ほとんどは、生徒たちにモデルになってもらい、写真をそれこそ千枚以上は撮ったでしょう。

でも、私の場合はイメージで技を出すことが多く、写真では表せない部分もあって、文章でわかっていただけないのに写真ではもっとわからないなんてことも心配してしまいます。

そんな時は、「ちょっと大げさにやって」と頼むのですが、本当は大げさにやってしまったら相手にバレてしまうので良くないのです。
写真やビデオでは、そんな矛盾が生じます。写真でもビデオでもわからないから戦っている相手はもっとわからない。映像で違いがわかれば、相手にも分かってしまう。そこが難しいんです。

また、

「ここをほんの少し動かして」

と、お願いした時、モデルたちは一所懸命に指示に従ってやってくれているのに、何かが違う。体重のかけ方が数%、つま先の角度が数度、上半身の傾きがほんの数センチ違っていると、楽に勝てるはずなのに全く効果がなくなったりします。

本当にマニュアルにできない。相手によってほんの僅かに変えるべき部分、重要なのはそのさじ加減なんです。



まあ、これは長い時間をかけて自分で学んでいかないと分からない部分なので、小中学生に期待することには無理があります。
でも、そこを妥協してしまうと、わかる人にはわかってしまうから怖いんです。

分かる人からすれば、

「文章にはこう書いてあるけど、このモデルのようにやったら無理だ」

なんて、見透かされてしまいます。

それでも、小中学生のモデルたちは、頑張って指示通りにやってくれました。



そして、私の相手には最強兵器のその道のプロ中のプロが務めてくれた。すべてお願いしたとおりにこなしてくれたので、すべて一発でOKでした。

それは誰あろう、このブログにリンクを貼っている人です。

私も、ほんの少しの合間に少しずつ書き溜めて行き、ようやく1冊の本にできるまでの量になりました。
参考文献はなしで、すべて思いつくままに書き連ねたものです。過去の自分の記事さえもほとんど見ないで書きました。

発刊は、来年になるかな? とりあえず、楽しみにしていてください。
 間合いの違い
2012年11月02日 (金) | 編集 |
海外の選手は間合いが遠いと言われます。

理由は、ここに何度も書いた通り、構えの違いが大きいことです。決して、手足が長いとか瞬発力があるから遠いのではありません。

しかし、もう一つの理由があります。それは、子供の頃からメンホーを使用せずに試合をしていることです。学連ではメンホーをしませんが、やはり高校までほとんどメンホーを着用して試合をしていれば、自ずと間合いは近くなってきます。

理解できないのが、突きが交錯した時にメンホーが「ガチャッ!」とぶつかるほど間合いが近い選手がいることです。これで、相手に突きを届かせろという方が無理です。

でも、メンホーなしで突きが交錯した時、顔と顔がぶつかるところは見たことがありません。

「突きは上段に触れてはいけない。」これを徹底すれば、私はメンホーは早くなしにしたほうが良いと思います。私は海外でも良く審判をしますが、子供の試合で怪我をしたのをほとんど観たことがありません。せいぜい、唇を切ったとかで、鼻血もほとんどないですね。

やはり、メンホーを装着しているという安心感が間合いを近くしているように思います。

間が10㎝違うと技は全く異なってきます。まず、どうやって自分の間合いに入るか、これが一番難しいのです。ですから、出来れば子供のうちから海外の子供たちと交流し、WKFルールで試合ができる環境にあれば、ナショナルチームになって日本代表で国際大会に出てもすぐに対応できるのではないかと思います。